【協立精工が解説!】プレス加工で使用するプレス機械の種類 vol.1
プレス加工になくてはならないプレス機械。ひと言でプレス機械といっても、いくつかの種類があります。
プレス加工で使用するプレス機械の種類や特徴について、vol.1とvol.2の2回にわたり簡単にご説明いたします!
プレス機械とは?
簡単に言うと、上下に取り付けた金型の間に金属などの被加工材を挟み込み、強い圧力を被加工材に加えて金型と同じ形状に塑性変形させる機械です。
一般にボルスタと呼ばれる部分に下金型をセットし、スライドと呼ばれる部分に上金型がセットされ、スライドの上下動により曲げや抜き、成形などの加工が行なわれます。
大きく分けて「機械プレス」と「液圧プレス」の2つに分類できます。
機械プレスとは?
機械プレスとは、モーターの回転運動を機械的な機構(クランク機構やリンク機構など)によりスライドの上下(往復)運動に変えて、金属材料を塑性加工するプレス機です。
生産現場のプレス機械の大半がこのタイプで、メンテナンスも比較的簡単です。
機械プレスが多く使用される 電気・電子機器や自動車部品等のプレス加工
高速で加工できるため生産性が高く、大量生産も可能です。電気・電子機器や自動車部品等のプレス加工に多く使用されています。
機械プレスの種類 ①クランクプレス
クランクプレスとは、プレス機械の中で最も一般的で、クランク機構(上昇運動、下降運動とも同じように動く機構)によってスライドを駆動するプレス機械の事を言います。
クランクプレスの特徴
クランクプレスの特徴は、打抜き加工・曲げ加工・絞り加工・鍛造加工などほとんどの塑性加工が可能であることです。
機械プレスの種類 ②リンクプレス
リンクプレスとは、リンク機構(下降運動は低速で、上昇運動は高速で動く機構)によってスライドを駆動するプレス。
リンクプレスの特徴
リンクプレスの特徴は、加工速度の低下により、騒音や振動が減少し、成形性と金型寿命の向上が期待でき、絞り加工の生産性が高いことです。
機械プレスの種類 ③ナックルプレス
ナックルプレスとは、ナックル機構(上下運動の最も下がった位置で一時的に停止するように動く機構)によってスライドを駆動するプレス。
ナックルプレスの特徴
ナックルプレスの特徴は、小さなクランク軸で大きな加圧力が得られることで、貨幣を作るようなコイニング加工や型鍛造などに適しています。
協立精工所有のナックルプレス・リンクプレス
協立精工では、リンクモーションプレス・ナックルリンクプレスの名で13台所有しております
- リンクモーションプレス アイダエンジニアリング製 110t~200t 9台
- ナックルリンクプレス ワシノエンジニアリング製 200t 4台
プレス加工で使用するプレス機械の種類について まとめ
プレス機械の種類について説明させて頂きました。
プレス機械と一言でいっても今回ご紹介したように、クランクプレス、ナックルプレス、リンクモーションプレスなど種類がいくつかあり、それぞれに得意なプレス加工の方法も違います。
次回は、協立精工の主力設備であるトランスファープレスと順送プレスについてご説明します。
2017年09月14日