協立精工株式会社からのお知らせ

協立精工が解説!プレス加工の種類について vol.2

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プレス加工の種類 絞り加工・鍛造加工

協立精工が解説!プレス加工の種類について vol.1では、プレス加工には、いくつかの加工法がある中、せん断加工と曲げ加工について解説しました。

今回はプレス加工の種類 協立精工の得意技術である絞り加工、鍛造加工について解説させていただきます。

プレス部品の成形における絞り加工とは??

絞り加工とは、平板な素材をパンチとダイの間に挟み込んで素材に圧縮力や引張り力を加えながらパンチやダイの形状に沿って容器を成形していくプレス加工です。絞り加工は、材料の流動形態からみると、縮みフランジ、平行フランジ、伸びフランジの3種類があり、これらが円筒絞り、角絞り、異形絞りの基本となります。

絞り加工をイメージしてみるには、コップと1枚の紙を思い浮かべてみましょう。コップの形状を利用して紙を変形させ、同じ形状の紙コップを作るとします。この時、紙をコップに無理やり押し込んでコップの形状を作り出そうとすれば、紙は多数のしわがより、紙コップは作れません。コップを作るためには、しわになった不要な部分は切り取って、残った部分をつなぎ合わせる(接合する)ことで、コップの形状が出来ます。

絞り加工では、接合は行わずに、金属薄板から円突状の中空容器を作る加工方法になります。

紙工作ではしわになった部分が金属薄板では引っ張られたり、縮められたり、板厚が変化したりすることで変形します(変形特性)。この特性により、コップの形状の金型に金属薄板を押し込む(絞り)と、しわのないコップを作り出すことができます。絞り加工では、しわ押さえという機能を使い、フランジ部分を押さえながら加工することで、フランジ部分の変形をコントロールします。

 絞り加工のポイントは、複雑な形状の深い絞り、難加工材の絞り、肉やせが少なく寸法精度の高い絞り、表面のキズがない塗装材料の絞り等、多岐にわたるため、工程設計、金型設計、金型部品の製造、トライの金型調整等の高い技術と技能が必要になります。

深絞り加工,プレス加工

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鍛造加工とは??

 鍛造加工は、常温で加工する冷間鍛造と材料を再結晶温度以上に加熱して加工する熱間鍛造があります。これらは自動車の機能部品を中心に発展しており、古くはメソポタミアの装飾品、剣、鎧から、スプーンやメガネのフレームの日用品まで多様に用いられています。現在は自動車を中心としてエンジン、トランスミッションやデファレンシャルなどの動力伝達機構、懸架装置の機能部品等の成形に多く用いられています。鍛造加工は板材プレス成形と比較して、ビレット材からの成形のため、変形率が高く製品強度は圧倒的に高くなります。

熱間鍛造の特徴

熱間鍛造は、1000℃以上に素材を加熱するため、複雑形状の成形が可能となりますが寸法精度や金型寿命は劣ります。

冷間鍛造の特徴

冷間鍛造は、高精度のギヤやカム等の高付加価値形状の成形が可能ですが、加工工程途中において焼鈍や個体潤滑剤のボンデ処理等の中間処理を必要とします。

最近注目されている板鍛造・精密鍛造

 最近では熱間鍛造と冷間鍛造の複合成形、板材成形と冷間鍛造との複合成形である板鍛造が盛んになり、さらに微細成形では塑性流動を活用する精密鍛造が注目されています。

 冷間鍛造,プレス加工

 プレス加工の種類まとめ

プレス加工の種類ということで、せん断加工、曲げ加工、絞り加工、鍛造加工について説明させていただきました。

協立精工では、これらの工法の中でも絞り加工を得意としており、深絞り加工や、角絞り加工、異形状絞り加工などのプレス加工製品を安定した品質管理のもと量産しております。

 

2017年09月5日